こんにちは。広報部のたてちゃんです。
2015年9月13日、茨城県常総市にてHALスタッフが鬼怒川水害の復旧支援を行いましたのでご報告します。

鬼怒川決壊 常総市内が浸水

台風18号に伴って、関東・東北でも記録的な大雨になりました。栃木県・茨城県を流れる鬼怒川では、積算雨量がおよそ400mmで「100年に一度の雨」とされていますが、それをはるかに超える600mm以上の雨が鬼怒川上流で降りました。常総市内の鬼怒川が越水&決壊によって、市内の大半が水に浸かりました。


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仲間が被災した!スタッフから有志を募り、災害支援

常総市に住むスタッフが被災しました。家と仕事場が浸水してしまい、生活がスタートできない状況の中、人手が必要です。HALスタッフに呼びかけたところ多くのスタッフが名乗り出てくれました。日頃の余暇支援活動の準備・運営も同時に行う必要がありますので、名乗りでたスタッフの中から7名に協力していただきました。

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浸水が引いた後も、多くの藁が残る
手作業で回収するが、カビ臭さが酷い
 
現地の様子

幸い、作業の場所は水が引いていて、車で現地入りすることができましたが、常総市南部を中心に浸水エリアは広く、国道や主要の橋などが通行止め・渋滞で容易に向かうことはできません。現地からの情報を得て、つくば方面から小貝川を渡って現地入りをしました。

今回お手伝いしたところは、水田に囲まれた場所で、たくさんの藁が散乱したり、用水路に溜まっていました。まずはその藁を集めたり、土砂が被った敷地を清掃する作業を行いました。水道水も濁っていて、綺麗な水は限られているようです。

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通行できると思われる道路を確認できます

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車も浸水して動きません みんなで車を押して移動

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地下に溜まった水をかき出す作業が1番大変そう!

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関東有数の水田地帯
休憩時間には“新米”で作ったおにぎりをいただき元気をもらいました
 

災害の支援にあたり、留意事項
水害ボランティアをするための準備とは

人による支援活動は初めての経験になりました。現地との確認で危険は少ないものの、以下を留意して活動をいたしました。

  • 普段、消防の業務をしている救急救命士のスタッフを隊長として活動
  • 水害ボランティアマニュアルの確認 例:マスク・靴・服装をはじめとする装備など
  • 浸水想定区域(ハザードマップ)の確認
  • 最新の気象情報を常時確認
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レスキュー・ストック・ヤードのHPより
 
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午後からニワカ雨の予想
雨で作業が中断するだけでなく、再び浸水する恐れも
幸い、ポツポツ程度のニワカ雨

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天気を要チェック


「リーダー支援部」が中心になり運営と現場を調整しました

HALは多くのボランティアスタッフによって支えられています。そのボランティアの受け入れ、面接、保険、身体や心のケアを含めてサポートしている部署が「リーダー支援部」です。今回はスタッフの被災という非常に特別な状況の中、日頃の運営とのバランスを確認しながら、支援を計画し、現地に向かうスタッフの調整を行い、自らも現地に同行しました。

実際に私たちが行った作業は、知識や経験が問われるようなものはなく、掃除や片づけといった彼や家族の一早い生活の復興の手伝いがメインとなるものでした。その中でやはり大事になるのは、人を大切に想う気持ちだと思います。常に感じ、考え、行動すること。私たちがキャンプをする時に指針としている言葉です。それは活動の場が変わっても同じであることを実感しました。
 文末になりましたが、少ない定員の中でも作業に名乗り出てくれたスタッフ、また、事務所で私たちを快く送り出してくれたキャンプの企画・運営スタッフに改めて感謝申し上げます。
(リーダー支援部 ぬーさん)
 

災害のときにHALは何ができるのか
 
復旧作業はまだ続きます。今後も、お手伝いが可能な方は、是非HAL事務局までご連絡ください。
また、そのほかにも栃木・茨城・宮城を中心に、浸水・土砂災害の被害を受けたエリアでは未だに復旧が進まない場所もあります。水害ボランティアの募集も行われています。

日本財団学生ボランティアセンター
記録的大雨被害に対する学生ボランティア派遣


HALでは、2011年3月11日の東日本大震災でも、モンベル義援隊を通じて寝袋等の物資支援をさせていただきましたが、今回のように直接被災地へ行き、支援活動をするのは初めての活動となります。
支援活動には、危険や健康のリスクも伴いますが、人々の充実した営みを支援する役目をもつHALとして、今後どのような活動が求められ、安全を配慮した上で何ができるのか、今後も検討していきます。

20150913集合写真
 元気に復旧・復興を目指しています。
みなさん、お疲れ様でした!